WEB ARCHIVE — このページは Wayback Archive により保存された 1997年9月 時点のキャッシュです。

ゆめスタジオプロダクション

YUME STUDIO PRODUCTION Co., Ltd.
【社内限】INTERNAL USE ONLY

社内報告メモ

発信:技術部 松本幸男
宛先:代表取締役 ████
日付:1996年11月8日
文書管理番号: YSP-████-█3

件名:1号機改修後の異常について

████殿

先般のアニマトロニクス1号機(キツネ型)の改修作業について、以下の通り報告いたします。なお、本件は口頭でのご報告が適切かとも考えましたが、記録として残す必要があると判断し、書面にて提出するものです。

1. 改修の経緯

1996年9月〜10月にかけて実施された1号機の大規模改修について、当方(松本)は改修期間中、Aスタジオへの立ち入りを禁止されました。改修作業は外部から招聘された技術者(氏名不詳・2名)が実施し、当方は一切関与しておりません。

2. 改修後の動作確認

改修完了後に1号機の外観確認を行いましたところ、以下の点が認められました。

  • 後頭部パネル内に、従来設計にはない回路基板が3枚増設されている
  • 増設基板のシリアルナンバーはすべて削り取られていた
  • 胸部内に新たなセンサーユニットが追加されている(用途不明)
  • 電源系統がB1F独立系統に変更されている
  • 制御プログラムが書き換えられており、当方のアクセス権限では内容を確認できない

3. 動作上の異常

改修後の番組収録において、以下の異常な挙動を確認しました。

  • プログラムされていない動作が発生する(特に右手の微細な動き)
  • 電源オフ状態でLEDアイが微弱に点灯することがある
  • 子どもが近づくと、プログラム外の追従動作が発生する
  • 動きの質が「機械的」から「生物的」に変化している

4. 所見

率直に申し上げて、改修後の1号機は当方の理解を超えた挙動を示しています。従来のアニマトロニクスの制御方式では説明できない動きが頻繁に発生しており、子どもたちの安全を確保する観点から、使用の一時停止を進言いたします。

また、改修内容について技術的な説明を求めます。自分が設計に関わった機体である以上、内部構造を把握できない状態は容認できません。


【上記メモに対する回答(1996年11月10日)】

代表取締役 ████より口頭にて:「改修内容は所定の技術的判断に基づくものである。安全性に問題はない。これ以上の質問は不要。」

※ 松本はこの回答に納得しなかったが、これ以降B1Fへの立ち入りも完全に禁止された。

社内限 INTERNAL