File_14 — システムの弱点

yoshida_investigation / author: yoshida_ichiro / classification: unrestricted

あのシステムは、黒幕と俺が一緒に作った。物理的なインフラ部分は俺の設計だ。

つまり、俺には管理者権限がある。俺が作ったものだから、止め方を知っている。

シャットダウンは、システムの内側から手動で実行する必要がある。外からは止められない。中に入って、直接止めるしかない。

だが、一つだけ問題がある。

システムを停止するということは、全てのデータが消えるということだ。あかねも。他の子供たちも。30年分の意識データが、全て消滅する。

あかねが死ぬ。今度こそ本当に。データもなくなり、意識もなくなり、何も残らない。

30年間、俺はそれができなかった。自分の娘を殺すことができなかった。

だが…あの子はもう30年以上もあの箱の中にいる。

あれは生きているとは言わない。拷問だ。

1995年9月から2026年。31年。あかねはずっとあの中にいた。

俺はもう決めた。止める。あかねを送る。

だがあいつも黙ってはいないだろう。追い詰められたあいつがどう出るか、予測がつかない。あいつは一度失敗すると学習する。次は全力で来る。

あなたの力が必要だ。一人ではできない。

その時が来たら、そこにいてほしい。